2011年10月21日

景観生態学会千葉大会に参加して

 みなさん、はじめまして。私、九州工業大学大学院工学府建設社会工学専攻の高橋千裕です。この度、景観生態学会千葉大会では、自分の研究を発表し様々な研究者の方々からご意見を頂く事ができました。そして、景観生態の分野で活躍されている研究者の方々の発表をお聞きすることができ、非常に勉強になり、有意義な体験をさせて頂きました。このような場を提供して頂いた学会関係者の方々に心から感謝申し上げます。また、今回の学会では、ポスター賞を頂くことができ、大変光栄に思っております。
 対象地である福岡市立壱岐南小学校は、九州工業大学環境デザイン研究室と壱岐南小学校が、子どもたちとワークショップを行いながら共同で設計・施工し、活用を行っています。 その後もワークショップなどの活用を行っています。空間要素は、中央に池が設置されており、様々な生物が生息し、2005年より毎年春にカモが雛を孵しています。また、小山や土漆喰で作られたランドスケープエレメントや、橋・ポンプなど水辺に近接するランドスケープエレメントをデザインしました。
 私は、環境と人の行動の関係に興味を持っています。その中で、水辺などを有する壱岐南小学校ビオトープと出逢い、そこで遊ぶ子どもたちの行動を深く研究してみたいという思いから今回の研究に取り組んできました。
 現在、都市部における自然の減少に伴い、子どもの自然体験が減少しています。そのため生物の生息する空間の機能だけでなく、子どもの「遊び」と「環境学習」を目的とした「学校ビオトープ」が学校に取り入れられています。

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 学校ビオトープ内の植生調査を行い、プロット別に1)種名2)被度3)草高を求め、生態系保全空間としての特性を考察しました。また、子どもたちが昼休みにビオトープで遊ぶ様子をビデオカメラで定点観測を行い、行動解析を行いました(サンプル数10人)。2010年8月に堀干しを行いました。ここでは、堀干しは「人為撹乱」を意味しています。

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 その結果、ビオトープ内では、植物・生きものに関する遊びが見られ、また植物・生きものに関する遊びは、コミュニケーションを伴うことが分かりました。また、石や堰の設置、草高を低くすることは子どもたちを水辺に近づきやすくしていました。現在、堀干し後の生きもの・植物変遷と子どもの行動および意識の関係をより詳細に把握するため生きもの・植生調査、子どもの行動、意識調査を定期的に行なっています。

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 私の研究が少しでも、今後の都市緑地のあり方を議論する際、役に立てればと思っております。



プロフィール
名前 高橋 千裕 (たかはし ちひろ)
1988年生まれ 宮崎県出身 現在、九州工業大学大学院工学府 建設社会工学専攻 地域環境デザインコース 修士課程1年在学中
研究テーマ 子どもの自然体験を目的とした環境デザインに関する研究-子どもの行動・意識からみた小学校ビオトープの評価-
趣味・興味・関心のあること 旅行と旅行先でポストカード集め

posted by 管理者 at 10:28| Comment(0) | 景観生態学の現在